冷え性に使うツボはどこ?温める順番と漢方薬の組み合わせを解説

冷え性に使うツボはどこ?温める順番と漢方薬の組み合わせを解説 冷え性

「ツボを押しているが、その場だけで戻ってしまう」「どこを押せばいいのか分からない」――冷え性とツボについてのご相談は、当薬局でもいただきます。

その冷え、体質から見直しませんか?

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結論からお伝えすると、ツボは押すより温めるほうが冷え性には向いています。そして、押す場所より押す順番のほうが結果を左右します。

当薬局では、ツボを飲むものの代わりとしてではなく、届く量を増やす手助けとしてお伝えしています。位置づけを分けておくと、期待がずれません。

  1. ツボは何をするものか
    1. 巡りの道筋にある要所
    2. 押すより温めるほうが向く
    3. 飲むものの代わりにはならない
  2. 冷え性に使う4つのツボ
    1. 関元|下腹部を温める
    2. 三陰交|足の内側
    3. 太谿|内くるぶしの後ろ
    4. 合谷|手の甲
  3. 温める順番
    1. まず下腹部と腰
    2. 次に足
    3. 最後に手
    4. 順番を守る理由
  4. 温め方の実際|5つの手順
    1. 順番に行う
    2. 温度と時間
    3. 押すときの力加減
    4. 続けるコツ
  5. お灸という選択肢
    1. 温める道具として
    2. 注意すること
    3. 妊娠中の扱い
    4. 蒸しタオルでも足りる
  6. 場所が分からないときの探し方
    1. 指の幅で測る
    2. 押して分かるサイン
    3. 面で温めれば足りる
    4. 分からなければ下腹部から
  7. 時間帯で変わる効き方
    1. 入浴後が最も向く
    2. 朝は下腹部を温める
    3. 日中は緊張が主な場面で
    4. 寝る前は足を温める
  8. ツボ以外の温める場所
    1. 仙骨のあたり
    2. 肩甲骨の間
    3. 足の裏全体
    4. お腹全体
  9. ツボだけでは足りない場面
    1. 材料が足りていない
    2. 生活側で打ち消している
    3. 別の原因がある
    4. その場だけ温かくなる
  10. 漢方薬との組み合わせ方
    1. 役割を分ける
    2. 組み合わせが効く場面
    3. 記録は分けて取る
    4. 飲むものの選び分け
  11. 効果を確かめる期間と見方
    1. その場の変化は判断材料にならない
    2. 戻る速さを記録する
    3. 週に何日できたかも記録する
    4. 1か月で動かないとき
  12. 押してはいけない場面
    1. 熱があるとき
    2. 皮膚に問題があるとき
    3. 妊娠中
    4. 食事の直後、飲酒後
  13. 改善症例|順番と組み合わせを変えた2例
    1. ケース1:40代女性|手足から温めていた
    2. ケース2:20代女性|作る側が空だった
  14. よくある質問
    1. Q. ツボは押すのと温めるの、どちらがいいですか?
    2. Q. どのツボから始めればいいですか?
    3. Q. 毎日やらないと効きませんか?
    4. Q. ツボだけで冷え性は改善しますか?
    5. Q. 妊娠中に押しても大丈夫ですか?
  15. まとめ

ツボは何をするものか

結論: 漢方では、体を巡る道筋の上にある要所をツボと呼びます。そこに手を入れて、流れを助けるという考え方です。

巡りの道筋にある要所

漢方では、気や血が流れる道筋があると考えます。その道筋の上で、体表から働きかけやすい場所がツボです。

流れが滞りやすい交差点のような場所と考えると分かりやすくなります。

押すより温めるほうが向く

冷え性では、押して刺激するより温めるほうが理にかなっています。冷えは流れが落ちた状態なので、熱を加えるほうが方向が合います。

指で押すのは、緊張をほどきたい場面に向きます。

飲むものの代わりにはならない

ツボは、体の外から手を入れる方法です。材料が足りていない方に押しても、動かすものがありません。

飲むものが作る側、ツボが届ける側の手助け。役割を分けて考えると、両方が生きてきます。

冷え性に使う4つのツボ

結論: お腹、腰、足、手。それぞれ働く場所が違うので、冷える場所に合わせて選びます。

関元|下腹部を温める

へそから指4本分ほど下にあります。体の芯を温めたいときの中心になる場所です。

お腹が冷たい方、下痢しやすい方、夜間にトイレに起きる方に向きます。カイロを貼るなら、この位置が第一候補です。

三陰交|足の内側

内くるぶしの上、指4本分ほどのところにあります。足の内側を通る3つの道筋が交わる場所とされ、女性の相談で最もよく使われるツボです。

冷え、生理痛、むくみ。これらが並ぶ方に向きます。

太谿|内くるぶしの後ろ

内くるぶしとアキレス腱の間にあるくぼみです。腰から下の冷え、足のだるさに向かうとされます。

年齢とともに増える冷えの相談で挙がることが多い場所です。

合谷|手の甲

親指と人差し指の骨が合わさるところの、少し人差し指寄りにあります。緊張で手が冷たくなる方に向きます。

日によって冷え方が変わるという方は、この場所が合うことがあります。

ツボ 位置 向く冷え
関元 へそから指4本分下 お腹が冷たい、下痢する
三陰交 内くるぶしの上、指4本分 足の冷え、生理痛、むくみ
太谿 内くるぶしとアキレス腱の間 腰から下の冷え、だるさ
合谷 手の甲、親指と人差し指の間 緊張で手が冷える

温める順番

結論: 中心から末端へ。この順番を守ると、同じ手間でも届き方が変わります。手足から始めると、その場だけで戻ります。

まず下腹部と腰

関元と、腰の中央あたりを先に温めます。供給元を温めておくと、末端に届く量が増えます。

手足から始めると、その場では温かくなりますが続きません。

次に足

三陰交と太谿。下半身の巡りを助ける場所です。

足首の内側を温めると、足先まで届きやすくなります。靴下を履くより、この部分を温めるほうが効く場面があります。

最後に手

手は最後で構いません。緊張が主な原因でない限り、優先順位は下がります。

順番を守る理由

末端から温めても、供給元が冷たければすぐ戻ります。中心を温めてから末端へ広げるほうが、同じ時間でも結果が違います。

温め方の実際|5つの手順

結論: 道具は何でも構いません。カイロでも湯たんぽでも蒸しタオルでも、時間と温度を守るほうが重要です。

順番に行う

  1. 入浴後など、体が温まっている時間帯を選ぶ
  2. 関元にカイロか湯たんぽを当て、5分ほど温める
  3. 三陰交を手のひらで包むか、蒸しタオルを当てる
  4. 太谿を親指の腹でゆっくり押しながら温める
  5. 冷えを感じる手は最後に、両手をこすり合わせる

全部で10分ほどです。毎日でなくても、週に3日から4日で構いません。

温度と時間

熱すぎるものを直接当てると低温やけどの危険があります。カイロは服の上から、湯たんぽはタオルで包んで使います。

1か所5分ほどが目安です。長く当てすぎないほうが安全です。

押すときの力加減

痛気持ちいいと感じる程度で足ります。強く押しても効きが増すわけではありません。

痛みを感じるほど押すのは逆効果で、体が緊張して流れが落ちます。

続けるコツ

入浴後に組み込むと習慣になりやすくなります。テレビを見ながら、寝る前の数分。まとまった時間を確保しようとすると続きません。

お灸という選択肢

結論: 温めるという点で理にかなっていますが、やけどの危険があるため扱いに注意が要ります。

温める道具として

お灸は、ツボを温める方法として古くから使われてきました。冷え性との相性はよい部類です。

市販の台座付きのものは、直接肌に触れないため扱いやすくなっています。

注意すること

熱いと感じたらすぐ外してください。我慢すると水ぶくれになります。糖尿病の治療を受けている方や、感覚が鈍くなっている部分では特に注意が要ります。

妊娠中の扱い

妊娠中に避けたほうがよいとされる場所があります。三陰交がその1つです。

妊娠の可能性がある時期は、自己判断で行わず、産婦人科や専門家に相談してください。

蒸しタオルでも足りる

お灸に抵抗がある方は、蒸しタオルで構いません。温めるという目的は同じです。

濡らしたタオルを電子レンジで温め、粗熱を取ってから当てます。

場所が分からないときの探し方

結論: 正確な1点を探すより、そのあたりを面で温めるほうが実際的です。指で押す場合だけ、位置がある程度重要になります。

指の幅で測る

ツボの位置は、自分の指の幅を単位にして示されることが多くあります。指4本分といえば、人差し指から小指までを揃えた幅です。

体格によって位置は少しずつ違うため、この測り方が使われます。

押して分かるサイン

そのあたりを指で押していくと、他より少しへこんでいる、押すと重く響く、少し痛いと感じる場所があります。そこが目安になります。

左右で感じ方が違うことも珍しくありません。冷えが強いほうが、はっきり反応することがあります。

面で温めれば足りる

カイロや湯たんぽを使う場合、正確な1点を狙う必要はありません。そのあたり全体が温まれば目的は果たせます。

指で押す場合だけ、位置がある程度重要になります。

分からなければ下腹部から

どうしても分からないという方は、へその下あたり全体を温めるところから始めるとよいと思います。冷え性で最も出番が多い場所です。

時間帯で変わる効き方

結論: 温めるなら入浴後、押すなら緊張しているとき。目的によって、向く時間帯がはっきり分かれます。

入浴後が最も向く

体が温まっている状態から、さらに要所を温める。この順序だと、届く範囲が広がりやすくなります。

30分ほどで体温が下がり始めるので、その前に行うのが目安です。

朝は下腹部を温める

朝は1日のうちで体温が最も低い時間帯です。この時間に下腹部を温めておくと、午前中の冷え方が変わる方がいます。

カイロを貼って出かける、という形でも構いません。

日中は緊張が主な場面で

会議の前、人前に出る前。緊張で手が冷たくなる方は、この場面で合谷を押すと落ち着くことがあります。

温めるより押すほうが向く場面です。

寝る前は足を温める

足が冷えていると、寝つきにくく夜中に目が覚めやすくなります。寝る前に足首の内側を温めておくと、眠りが変わる方がいます。

あわせて、靴下を1枚履くだけでも違います。

ツボ以外の温める場所

結論: ツボにこだわらなくても、温める価値のある場所があります。面積の広いところから始めても構いません。

仙骨のあたり

腰の下、お尻の割れ目の少し上にある平らな骨です。ここは太い血管が通っており、温めると全身に届きやすい場所とされます。

カイロを貼る場所として、下腹部と並んで出番が多くなります。座っている時間が長い方では、ここが冷えていることが実際に多くあります。

肩甲骨の間

背中の上のほう、左右の肩甲骨に挟まれた部分です。ここが冷えると、首や肩のこわばりにもつながります。

デスクワークで前かがみの姿勢が続く方に向きます。

足の裏全体

ツボを1点狙うより、足湯で全体を温めるほうが手軽です。40度ほどの湯に10分ほど足を入れる。

入浴が面倒な日でも、足湯だけならできるという方が実際にいらっしゃいます。

お腹全体

へその周りを手のひらで温める、時計回りにゆっくりさする。ツボの位置が分からなくても行えます。

寝る前に3分ほど行うだけでも、眠りが変わる方がいます。

ツボだけでは足りない場面

結論: 材料が足りていない、生活側で打ち消している、別の原因がある。この3つではツボだけでは届きません。

材料が足りていない

極端な食事制限をしている、朝食を抜いている、たんぱく質が足りていない。この状態では、巡らせようとしても動かすものがありません。

作る側が空のまま届ける側だけを整えるのは、順序が逆になります。

生活側で打ち消している

毎日冷たいものを摂りながらツボを温めるのは、綱引きをしているようなものです。ツボを押す10分より、その他の23時間のほうが影響します。

別の原因がある

急に始まった、片側だけ、しびれや痛みを伴う。こうした形では、冷え性として扱う前に医療機関での確認が要ります。

甲状腺の働きの低下や貧血は、血液検査で分かります。

その場だけ温かくなる

ツボを温めた直後は温かいが、すぐ戻る。この形は、届ける側の手助けは効いているが、供給元が足りていないという状態です。

作る側に手を入れる時期になります。

漢方薬との組み合わせ方

結論: 飲むものが作る側と巡らせる側の土台、ツボがその手助け。両方あると進みが変わります。

役割を分ける

漢方薬は、材料を補ったり流れをほどいたりします。ツボは、体表から流れを助けます。

同じことをしているわけではないので、片方をやめる必要はありません。

組み合わせが効く場面

血が足りないタイプで、血を補う漢方薬を飲みながら三陰交を温める。作る側と届ける側の両方に手が入る形です。

お腹が冷えるタイプで、芯を温める漢方薬を飲みながら関元を温める。同じ方向を内と外から支える形です。

記録は分けて取る

漢方薬とツボを同時に始めると、どちらが効いたか分かりません。判断を分けたいなら、2週間ずらして始めるという方法があります。

同時に始めても構いませんが、その場合は切り分けを諦めるという前提が要ります。

飲むものの選び分け

どの漢方薬が合うかは、冷えのタイプで変わります。ツボと違い、飲むものは方向を間違えると逆に働くことがあります。

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効果を確かめる期間と見方

結論: その場の温かさではなく、戻る速さを見ます。2週間から1か月で拾えますが、記録がなければ気づけません。

その場の変化は判断材料にならない

温めれば温かくなるのは当然です。判断に使えるのは、温めていないときの状態が変わったかどうかです。

戻る速さを記録する

以前は一度冷えると1時間戻らなかったのが、20分で戻るようになる。この変化が最初に出ます。

冷たいかどうかではなく、戻るまでの時間を見るのが要点です。

週に何日できたかも記録する

続けられていないのに効かないと判断するのは、判断材料が足りていません。

週に3日を4週間続けて、それから記録を並べます。

1か月で動かないとき

ツボの位置ではなく、順番か、作る側か、生活側の打ち消しを疑います。位置を細かく探すより、この3つを確かめるほうが早く進みます。

押してはいけない場面

結論: 発熱時、皮膚に傷や炎症があるとき、妊娠中の特定の場所。この3つは避けてください。低温やけどにも注意が要ります。

熱があるとき

発熱しているときは、温めることが目的と合いません。熱が下がってから行ってください。

皮膚に問題があるとき

傷、湿疹、やけど、強い日焼け。その部分は避けます。かゆみが増したり、治りが遅れたりすることがあります。

妊娠中

三陰交をはじめ、妊娠中は避けたほうがよいとされる場所があります。自己判断で行わず、産婦人科や専門家に相談してください。

食事の直後、飲酒後

血の巡りが変化している時間帯です。1時間ほど空けてから行うほうが無難です。

改善症例|順番と組み合わせを変えた2例

結論: ツボの位置より、順番と土台のほうが結果を左右します。当薬局で伺った2つのケースをご紹介します。

ケース1:40代女性|手足から温めていた

症状: 冷え性で毎晩ツボを温めているが、その場だけで戻るとご相談をいただきました。温めていたのは手足のツボだけでした。

アプローチ: お腹を触ると冷たく、供給元が足りていない形でした。関元から温める順番に変え、芯を温める煎じ薬を組み合わせています。

経過: 4週間で朝の冷たさが変わり、3か月後には冷えてから戻る速さも短くなりました。ツボが効かなかったのではなく、順番が逆だった例です。

ケース2:20代女性|作る側が空だった

症状: 三陰交を毎日温めているが変わらないとのご相談でした。位置も方法も正しく行えていました。

アプローチ: 食事を伺うと、体重を落とすために1日1食にしていました。血を作る材料が足りていないため、届ける側だけを整えても動かないとお伝えしています。血を補う煎じ薬を土台に置き、朝と昼にたんぱく質を摂ることをお願いしました。

経過: 2か月で顔色が変わり、5か月後には手足の冷たさも軽くなりました。ツボは続けたままで、足りなかったのは材料だった例です。

よくある質問

Q. ツボは押すのと温めるの、どちらがいいですか?

A. 冷え性では温めるほうが向いています。冷えは流れが落ちた状態なので、熱を加えるほうが方向が合います。指で押すのは、緊張をほどきたい場面に向きます。日によって冷え方が変わるという方は、押すほうも試す価値があります。

Q. どのツボから始めればいいですか?

A. 関元です。へそから指4本分ほど下にある、下腹部の中心になる場所です。供給元を温めておくと末端に届く量が増えるため、中心から末端へという順番が要点になります。手足から始めると、その場では温かくなりますが続きません。

Q. 毎日やらないと効きませんか?

A. 週に3日から4日で構いません。毎日やろうとして続かなくなるより、続けられる頻度のほうが結果につながります。入浴後に組み込むと習慣になりやすくなります。

Q. ツボだけで冷え性は改善しますか?

A. 材料が足りている方であれば、届ける側の手助けとして効く場面があります。ただし、極端な食事制限をしている方や、生活側で冷やす習慣が続いている方では、ツボだけでは追いつきません。役割を分けて考える必要があります。

Q. 妊娠中に押しても大丈夫ですか?

A. 妊娠中は避けたほうがよいとされる場所があります。三陰交がその1つです。自己判断で行わず、産婦人科や専門家に相談してください。温める場所を変えれば行える場合もあります。

まとめ

冷え性では、ツボは押すより温めるほうが向いています。冷えは流れが落ちた状態なので、熱を加えるほうが方向が合うためです。

そして、押す場所より押す順番のほうが結果を左右します。関元から始めて足へ、最後に手。中心を温めてから末端へ広げるほうが、同じ時間でも届き方が違います。手足から始めると、その場では温かくなりますが続きません。

ツボは、飲むものの代わりにはなりません。材料が足りていない方に押しても、動かすものがないためです。作る側と届ける側、それぞれの役割を分けて考えると、両方が生きてきます。

判断に使えるのは、その場の温かさではなく、温めていないときの状態です。当薬局では冷えのタイプを伺ったうえで、体に合わせた煎じ薬とツボの組み合わせをお伝えしています。押しても戻ってしまうという方は、公式LINEからお気軽にご相談ください。

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れいわ漢方薬局 無料漢方相談(来店・ビデオ通話・LINEチャット)
執筆者 濵田篤秀(薬剤師)

執筆者:濵田 篤秀

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