不妊の原因ランキング最新版|男女別の特徴と検査に出ない隠れ原因

不妊の原因ランキング最新版|男女別の特徴と検査に出ない隠れ原因 不妊

「なかなか授からないけれど、原因は私なのか、それとも夫なのか」「病院で検査を受けたけれど、はっきりした原因が見つからない」――妊活を始めると、つい「犯人探し」のように原因を特定したくなるものです。

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ただ、不妊の原因は1つとは限りません。世界保健機関(WHO)の調査などの客観的データを知ることは大切ですが、それだけでは見えてこない「あなただけの原因」が必ずあります。

この記事では、医学的な不妊原因のランキングと、漢方薬局の現場だからこそ見える「検査数値に現れない隠れ原因」を、相談実績豊富な薬剤師が解説します。数字に一喜一憂せず、ご自身の体と向き合うためのヒントにしてください。

  1. 不妊の原因はどっちにある?男女比のデータ
    1. WHOの調査による男女の内訳
    2. 「夫婦のマイナスが重なる」ケースが多い
    3. 「原因不明」は実際はもっと多い
  2. 【女性編】不妊の医学的な原因ランキング
    1. 1位:排卵因子(排卵障害・PCOSなど)
    2. 2位:卵管因子(卵管の詰まり・癒着)
    3. 3位:子宮因子(子宮内膜症・筋腫)
    4. 番外編:年齢による「卵子の質」の変化
  3. 【男性編】意外と多い男性不妊の原因
    1. 圧倒的1位は「造精機能障害」
    2. 精子の運動率を下げる生活習慣
    3. ストレスによる性機能障害(EDなど)
  4. 漢方薬局が考える「真の不妊原因」ワースト3
    1. 1.「冷え」による子宮・卵巣の機能低下
    2. 2.「ストレス(気滞)」によるホルモンの乱れ
    3. 3.「腎虚」による生殖エネルギー不足
  5. 原因を知った上でどう動く?対策3ステップ
    1. ステップ1:まずは病院で基本検査を受ける
    2. ステップ2:「原因不明」なら体質改善のチャンス
    3. ステップ3:漢方薬と西洋医学の併用で底上げ
  6. 改善症例|原因が複合的に絡んでいた30代後半のご夫婦
  7. 不妊の原因に関するよくある質問
    1. Q. ブライダルチェックで原因は全て分かりますか?
    2. Q. 生理不順がなくても不妊の原因はありますか?
    3. Q. 二人目不妊の原因は一人目と違いますか?
    4. Q. 男性側もできることはありますか?
  8. まとめ:ランキングに振り回されず、二人の体を知ろう

不妊の原因はどっちにある?男女比のデータ

結論: WHOの調査では、女性のみ41%・男性のみ24%・男女ともに24%・原因不明11%です。「不妊は女性の問題」は完全に過去の話であり、男性側に原因があるケースは合計約48%。だからこそ、最初からご夫婦で検査することが重要です。

WHOの調査による男女の内訳

世界保健機関(WHO)の不妊症原因調査によると、内訳は以下のようになります。

  • 女性のみに原因がある:41%
  • 男性のみに原因がある:24%
  • 男女ともに原因がある:24%
  • 原因不明:11%

「まずは妻だけ検査に行く」というご夫婦は今も多いですが、男性側に原因がある可能性が約半数である以上、時間のロスを避けるためにも最初から二人で検査を受けるほうが合理的です。

「夫婦のマイナスが重なる」ケースが多い

現場でご相談を受けていると、どちらか一方に決定的な原因があるというより、「お互いのマイナス要素が重なっている」ケースが非常に多い印象です。

たとえば、夫の精子の運動率が少し低く、妻の排卵リズムも少し乱れがち――それぞれは軽度でも、合わさることで妊娠のハードルが一段上がるわけです。だからこそ、二人三脚の体質改善が結果に直結します。

「原因不明」は実際はもっと多い

統計上は約11%ですが、漢方薬局の現場では原因不明不妊(機能性不妊)はもっと多いという実感があります。「検査で異常なし」と言われて安心する反面、「じゃあなぜ妊娠しないの?」と途方に暮れる方は少なくありません。この「原因不明」の中にこそ、冷えやストレスなどの未病が隠れています。

【女性編】不妊の医学的な原因ランキング

結論: 女性側の三大原因は①排卵因子、②卵管因子、③子宮因子です。加えて、35歳以上では「卵子の質の低下」が大きな要因として加わります。

1位:排卵因子(排卵障害・PCOSなど)

最も多いのが、卵子がうまく育たない・卵巣から飛び出せないという排卵のトラブルです。近年特に増えているのが多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)です。

  • 月経周期が35日以上と長い
  • 基礎体温がガタガタで二相に分かれない
  • ニキビ・多毛・体毛が濃い

こうした特徴がある方は、この因子の可能性が高いです。

2位:卵管因子(卵管の詰まり・癒着)

卵子の通り道である卵管が詰まったり狭くなったりしている状態です。クラミジア感染症や子宮内膜症による癒着が主な原因で、自覚症状はほとんどありません。卵管造影検査で初めて発覚するケースが大半で、両側が詰まっている場合は体外受精が必要になります。

3位:子宮因子(子宮内膜症・筋腫)

受精卵が着床するベッドである子宮にトラブルがあるケースです。

  • 子宮筋腫: できた場所や大きさで着床を妨げる
  • 子宮内膜ポリープ: 炎症で着床しにくくする
  • 子宮奇形: 生まれつきの形態異常で妊娠しにくい

漢方相談でも、子宮内膜症や筋腫による「瘀血(血の滞り)」を改善したいというご相談は非常に多いです。

番外編:年齢による「卵子の質」の変化

ランキングとは別軸で、現代の妊活で避けて通れないのが加齢の影響です。35歳を過ぎると卵子の細胞内エネルギーが低下し、「受精しても分割が進まない」「着床しにくい」という質的な問題が出てきます。病気ではないが、不妊の大きな要因です。

【男性編】意外と多い男性不妊の原因

結論: 男性不妊の約8割は造精機能障害――精子そのものをうまく作れない状態です。長風呂・サウナ・締め付けの強い下着など、日常の些細な習慣がリスクになります。

圧倒的1位は「造精機能障害」

精子の数が少ない(乏精子症)・動きが悪い(精子無力症)など、精子を作る機能のトラブルです。最大の原因が精索静脈瘤(せいさくじょうみゃくりゅう)――陰嚢の血管がコブのように腫れて熱がこもり、精子の質を下げます。簡単な手術で改善することも多いため、早めの泌尿器科受診が鍵です。

精子の運動率を下げる生活習慣

精子は熱に非常に弱い――この一点が、男性妊活の最大の盲点です。

  • 長時間のサウナや長風呂
  • 膝上でノートパソコン
  • ブリーフやスキニーパンツでの締め付け
  • 長時間のロードバイク

これらは睾丸の温度を上げ、精子にダメージを与えます。加えて、喫煙や深酒は精子のDNA損傷率を高めることが分かっています。

ストレスによる性機能障害(EDなど)

「妊活を意識しすぎて勃起できない・射精できない」という性機能障害も増えています。肉体的な問題より、プレッシャーによる心因性の要素が強いことが多いです。漢方ではストレスで気の巡りが滞る「気滞」と捉え、柴胡加竜骨牡蛎湯などで自律神経の緊張を解く働きを引き出します。

漢方薬局が考える「真の不妊原因」ワースト3

結論: 病院の検査では見つからない①冷え(血行不良)、②ストレス(自律神経の乱れ)、③腎虚(生命エネルギーの不足)こそが、漢方薬局の現場で見える真の黒幕です。

1.「冷え」による子宮・卵巣の機能低下

漢方相談で最も多い隠れ原因がこれです。手足やお尻が冷たい状態は、子宮や卵巣への血流が滞っている証拠です。

卵巣は血液から栄養をもらって卵子を育てるため、血流不足は卵子の栄養失調を招きます。子宮が冷えていれば受精卵を温かく迎えられず、着床率が下がる――対策は当帰芍薬散などの温める働きを持つ漢方薬が中心です。

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2.「ストレス(気滞)」によるホルモンの乱れ

ホルモンは脳(視床下部)からの指令で分泌されるが、この指令系統はストレスに非常に弱い性質を持ちます。仕事の緊張や妊活のプレッシャーで気が詰まると、プロラクチン値の上昇や、卵管の痙攣による物理的な不妊も引き起こします。加味逍遙散気の巡りを整える働きが、こうした方には合います。

3.「腎虚」による生殖エネルギー不足

30代後半以降や過労気味の方に多いのが腎虚です。「腎」は生命力や生殖能力の源――ここが弱るとエンジンのバッテリー切れの状態になります。

いくらガソリン(栄養)を入れても、バッテリー(腎気)が弱ければ排卵・着床は力強く動きません。八味地黄丸などの補腎薬でじっくり充電する方針が有効です。

原因を知った上でどう動く?対策3ステップ

結論: まずは病院で物理的な原因を確認し、その上で「原因不明」や「質の低下」には漢方薬でアプローチする併用戦略が、最も成果につながります。

ステップ1:まずは病院で基本検査を受ける

漢方薬は万能ではありません。卵管が完全に詰まっていたり、子宮内に大きなポリープがあれば、漢方薬だけで妊娠するのは困難です。時間を無駄にしないためにも、まずは不妊治療クリニックで一通りの検査を受け、物理的な壁がないかを確認してください。

ステップ2:「原因不明」なら体質改善のチャンス

検査で「異常なし(原因不明)」と言われたら、落ち込む必要はありません。それは「手術や薬が必要な病気はない、ただ少しバランスが整っていない(未病)」というサインです。冷え・ストレス・腎虚を整える――漢方薬による「伸びしろ」が最も大きい状態だと捉えてください。

ステップ3:漢方薬と西洋医学の併用で底上げ

体外受精などの高度生殖医療と漢方薬を併用する方は、ここ数年で大きく増えています。

  • 採卵に向けて卵子の質を上げる
  • 移植に向けて子宮内膜をふかふかにする
  • ホルモン剤の副作用を和らげる

西洋医学の治療を漢方薬で底上げすることで、妊娠への確率を高めることができます。

改善症例|原因が複合的に絡んでいた30代後半のご夫婦

漢方薬局で記憶に残るのが、結婚3年で授からず来局された30代後半のご夫婦です。クリニックでは「奥さまは軽度の排卵障害、ご主人は精子の運動率が基準値ギリギリ」と告げられ、「決定的な原因はないが、二人とも軽くマイナス」という典型的なケースでした。

体質を伺うと、奥さまは冷えと月経痛、ご主人は仕事のストレスと長時間のサウナ通い。奥さまには温めと血を補う漢方薬、ご主人には補腎と気の巡りを整える漢方薬を組み合わせてご提案しました。生活面では、ご主人にはサウナを控え下半身を冷やすこと、奥さまには毎晩の入浴と23時就寝を徹底していただきました。

4か月目に基礎体温が滑らかな二相になり、6か月目に自然妊娠。「夫婦のマイナスが少しずつ重なっていただけだった」と振り返られたご相談でした。ランキング1位の原因に当てはまらなくても、こうした重なりが妊娠を遠ざける――現場ではよくある光景です。

不妊の原因に関するよくある質問

Q. ブライダルチェックで原因は全て分かりますか?

A. いいえ、全ては分かりません。 ブライダルチェックは感染症や子宮頸がん検診などが中心で、卵管の通過性や精子の詳細な状態まで調べないプランも多いです。さらに、卵子の質や受精障害、漢方的な冷えの深度は検査では把握できません。「問題なし」と言われたのに妊娠しない場合は、より詳しい検査が必要です。

Q. 生理不順がなくても不妊の原因はありますか?

A. はい、あります。 生理が毎月来ていても、黄体機能不全(高温期が短い)やピックアップ障害(卵管が卵子をキャッチできない)などのトラブルが隠れていることがあります。生理痛が重い場合は子宮内膜症の可能性もあり、これも不妊の大きな原因です。

Q. 二人目不妊の原因は一人目と違いますか?

A. 大きく違うのは「年齢」と「育児疲れ」です。 一人目の時より年齢が上がり卵子の質が変化しているうえ、育児と仕事の両立による慢性的な疲労(腎虚・気虚)が、妊娠力を下げているケースが非常に多いです。一人目と同じ方法で授からない場合は、今の体に合わせた補腎ケアが必要です。

Q. 男性側もできることはありますか?

A. たくさんあります。 サウナ・長風呂・締め付けを控える、禁煙、深酒を減らす、23時前に寝る――この5つだけで、3か月後の精子の質は大きく変わります。男性の精子は約3か月で入れ替わるため、夫婦同時に体質改善を始める意味は本当に大きいです。

まとめ:ランキングに振り回されず、二人の体を知ろう

不妊の原因ランキングを見て「私はこれかも」と不安になった方もいるかもしれません。けれど、不妊の原因が「たった1つ」であることのほうが稀です。

  • 不妊の原因は男女ほぼ半々――最初から二人で検査する
  • 女性側は排卵・卵管・子宮・卵子の質、男性側は造精機能障害が約8割
  • 漢方薬局の現場では、冷え・ストレス・腎虚が「真の隠れ原因」
  • 病院検査+漢方薬の併用で、物理的な壁と未病の両方をカバー
  • 男性も3か月で精子が入れ替わる――夫婦同時の体質改善が最短ルート

排卵のトラブル、夫の精子の状態、冷え、ストレス……いくつかの要因が複雑に絡み合うのが、現代の不妊です。病院検査で「現状」を客観的に知り、漢方薬で「見えない不調」を整える――この両輪が、赤ちゃんを授かるための最短ルートになります。

「私たち夫婦の場合、何が原因なのか」とお感じになった方は、ぜひお二人でれいわ漢方薬局にご相談ください。あなたの体質に合った妊活の進め方を、専門の薬剤師が一緒に考えます。

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執筆者 濵田篤秀(薬剤師)

執筆者:濵田 篤秀

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