子宮内膜症の原因とは?漢方で読み解く3タイプの瘀血体質

子宮内膜症の原因とは?漢方で読み解く3タイプの瘀血体質 子宮内膜症

「なぜ自分が子宮内膜症になったのか、原因がはっきりしない」――婦人科で診断を受けても、「原因は不明、ホルモンの影響」としか説明されないことが大半です。実際、現代医学では子宮内膜症の原因は①子宮内膜移植説、②体腔上皮化生説、③免疫の異常など複数の説が並立しており、「これ」と特定できないのが実情です。

子宮内膜症のつらさ、漢方で寄り添います

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一方で、東洋医学(漢方)では子宮内膜症の原因を「瘀血(おけつ:血の滞り)」と明確に断定します。そして、瘀血を生み出す犯人として「冷え」「ストレス」「エネルギー不足」の3つを挙げ、体質を分類して根本対策します。私たちれいわ漢方薬局では、この3タイプの見立てによって「なぜ自分の体に瘀血が溜まるのか」を可視化し、漢方薬と養生で土壌から変えていきます。本記事では、相談実績豊富な薬剤師が子宮内膜症の本当の原因と、3タイプの瘀血体質の見極め方を詳しく解説します。

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西洋医学が語る子宮内膜症の原因

結論: 現代医学では子宮内膜症の原因を完全には特定できていません。月経血の逆流説(子宮内膜移植説)が主流ですが、逆流自体はほぼすべての女性に起きており、なぜ一部の人だけ発症するのかは依然として謎です。

月経血の逆流と内膜組織の定着

最も有力な仮説は、経血の一部が卵管を通って腹腔内に逆流し、内膜組織が骨盤内に定着するというものです。腹膜・卵巣・腸管などに散らばった内膜組織が、生理のたびに出血と炎症を繰り返すことで激痛・癒着・嚢胞を引き起こします。

免疫機能の低下と炎症体質

逆流した内膜組織を免疫が処理しきれないために、定着・増殖が進むという説もあります。慢性的なストレス・睡眠不足・栄養の偏りで免疫が落ちている方ほど、内膜症のリスクが上がる傾向にあります。

遺伝・ホルモン環境の影響

母親や姉妹に内膜症がある方は、発症リスクが約6倍になるとの報告もあります。エストロゲン優位の生活習慣(運動不足・脂肪過多)が、内膜症の進行を加速させることも知られています。

漢方が断定する根本原因「瘀血」とは

結論: 漢方では子宮内膜症の原因を「瘀血(おけつ)」と断定します。瘀血とは滞って汚れた血液のことで、本来排泄されるべき古い血が体内に残った状態を指します。子宮内膜症は、まさに「行き場を失った瘀血の塊」です。

瘀血が骨盤内に溜まる仕組み

漢方では「気・血・水」の3つで体を捉えます。このうち血の流れが停滞し汚れたものが瘀血です。骨盤内の血流が悪化すると、経血として排泄されるべき内膜組織が体外に出きらず、卵巣や腹膜に居座って増殖します。これが内膜症や子宮筋腫の正体と漢方は考えます。

瘀血のサインを体で読み取る

瘀血は外見にもはっきりサインを出します。

  • 目の下のクマ・シミの多さ: 顔面の血流低下のサイン
  • 唇の紫っぽさ: 末梢循環の悪化を示す
  • 舌の暗赤色・紫色・舌下静脈の怒張: 内臓血流の停滞
  • 生理痛・経血の塊・経血が黒っぽい: 骨盤内の典型的瘀血像

鏡を見て心当たりがある方は、子宮内膜症だけでなく全身が瘀血体質になっている可能性があります。

「瘀血を作る犯人」を断たないと再発する

ここが最も重要なポイントです。瘀血を作り続ける「原因因子」を断たない限り、漢方薬で一時的に流しても再発します。だから漢方では、次に説明する3タイプの体質分類で「なぜあなたに瘀血が溜まるのか」を突き止めます。

瘀血を生む3タイプの体質|冷え・ストレス・気虚

結論: 瘀血を生み出す犯人は「冷え(寒凝)」「ストレス(気滞)」「エネルギー不足(気虚)」の3つです。あなたがどのタイプに当てはまるかを知ることが、根本改善への第一歩です。

冷えタイプ(寒凝:かんぎょう)

血管が冷えで収縮し、血流が物理的に停滞したタイプです。「水が凍ると氷になる」ように、血液も冷えると固まります。

  • 典型サイン: 下腹部・腰・足先の冷え、温めると痛みが楽になる、経血が暗色で量が少ない
  • 生活背景: 薄着・冷たい飲食物・運動不足・夏のクーラー漬け
  • 対策: 温め系の漢方薬(当帰芍薬散・温経湯)と腹巻き・温活

このタイプは「腹を触ると冷たい」のが典型サインです。寒い季節に痛みが増し、夏でも下腹部が冷えています。

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ストレスタイプ(気滞:きたい)

気は血の司令官で、ストレスで気が詰まると血流もその場でストップします。精神的な負荷が骨盤内の血流を遮断するタイプです。

  • 典型サイン: 生理前にイライラや胸の張りが強い、ため息が多い、ガスが溜まる、痛みに波がある
  • 生活背景: 長時間労働・人間関係のストレス・完璧主義・PMSの悪化
  • 対策: 気を巡らせる漢方薬(加味逍遙散)とリラックス習慣

このタイプは「痛みが精神状態で変わる」のが特徴。生理前のメンタル不調が強い方は、ほぼ気滞が関与しています。

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エネルギー不足タイプ(気虚:ききょ)

血を全身に押し流すパワーが足りず、古い血を排泄しきれないタイプ。慢性疲労が瘀血を量産します。

  • 典型サイン: 慢性的に疲れやすい、生理がダラダラ続く、生理の終わり頃に痛みが強い、声に力がない
  • 生活背景: 過労・睡眠不足・無理なダイエット・産後の回復不足
  • 対策: 補気養血の漢方薬と休養の確保

このタイプは「とにかく疲れている」のが特徴です。気力を補わない限り、いくら駆瘀血薬を足しても効力が出ません。

3タイプの組み合わせと典型パターン

結論: 現代女性の多くは単一タイプではなく、複数の因子が絡み合っています。特に多いのが「冷え+ストレス」「冷え+気虚」の複合パターンです。

冷え+ストレスのデスクワーク型

30代の管理職・専門職女性に最も多い組み合わせ。冷房漬けのオフィス+慢性的なストレスで、下腹部の冷えと気滞が同時進行します。生理痛が激しく、PMSも重いタイプ。漢方薬は加味逍遙散をベースに桂枝茯苓丸を併用するのが定石です。

冷え+気虚の慢性疲労型

産後・更年期前・過労気味の女性に多い組み合わせ。温める力と栄養を運ぶ力が両方落ちている状態で、生理がダラダラ続き、月の半分が「不調」というケースも。当帰芍薬散・温経湯がベースになります。

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ストレス+気虚の燃え尽き型

真面目で頑張りすぎる方に多いパターン。気力を絞り尽くした後にイライラと無気力が同居する燃え尽き状態。加味逍遙散と補気剤の組み合わせで、まず体力を底上げします。

改善症例|原因を特定して動き出した相談例

結論: 当薬局の現場では、原因タイプを特定し、生活背景まで踏み込んで対策することで、3〜6か月で明確な改善を見せる方が多数です。

【症例1:35歳女性/冷え+ストレスの複合タイプ】 チョコレート嚢胞4cm、激しい生理痛で月3日寝込む。IT企業の管理職で、冷房の効いたオフィスで深夜まで勤務。下腹部が冷たく、生理前のイライラと胸の張りが顕著。加味逍遙散を主役に桂枝茯苓丸を併用し、腹巻きと温灸の温活を徹底。3か月で生理前のイライラが半減、5か月で生理痛が「鎮痛剤1錠で済む」レベルまで改善されました。

【症例2:42歳女性/気虚+冷えの慢性疲労タイプ】 出産後から内膜症が悪化、慢性的な疲労と貧血。経血がダラダラ続き、生理後半に痛みが強い。当帰芍薬散と温経湯を中心に補気剤を併用。4か月で経血が安定し、6か月で疲労感が大幅軽減。「産後の疲れがそのまま内膜症になっていた」と納得されたケースです。

「原因が分からない」と諦める前に、漢方の3タイプ分類でご自身の瘀血体質を読み解いてみてください

瘀血体質を作らない生活養生

結論: 漢方薬の効力を引き出すには、瘀血を作る生活因子を断つことが不可欠です。タイプ別に優先順位をつけて取り組みましょう。

冷えタイプの養生|温める習慣を装備品にする

  • 腹巻き・カイロを年中使う:下腹部と仙骨の冷えを徹底ガード
  • 三陰交(さんいんこう)への温灸:足首内側の「子宮の血流スイッチ」
  • 38〜40度の半身浴を15〜20分:骨盤内の血流を毎日リセット
  • 冷たい飲み物・生野菜の食べすぎを断つ:常温〜温かいものを基本に

ストレスタイプの養生|気を流す習慣を確保

  • 1日5分の深呼吸:副交感神経を意図的に上げる
  • アロマ(柑橘・ラベンダー):気を流す香りを生活に取り入れる
  • 完璧主義を緩める:80点で良しとする姿勢

気虚タイプの養生|エネルギーを補充する

  • 23時就寝:血を作る時間を確保
  • 温かい和食:胃腸を労わる消化に優しい食事
  • 無理なダイエットを止める:体重よりも血を優先

よくある質問

Q. 子宮内膜症は遺伝しますか

A. 母親や姉妹に内膜症がある方は、発症リスクが約6倍との報告があります。ただし遺伝は「素因」であり、生活習慣で瘀血を作らない努力で発症や進行を抑えられます。遺伝があってもあきらめる必要はありません。

Q. ストレスだけで内膜症になりますか

A. ストレス単独で発症するわけではありませんが、悪化の最大因子です。 ストレスは気滞を生み、骨盤内の血流を遮断します。遺伝・冷え・食事と組み合わさることで発症リスクが大きく上がるのが実情です。

Q. 冷え対策だけで改善しますか

A. 冷えタイプの方は冷え対策だけでも2〜3割の症状軽減が期待できます。 ただし内膜症は瘀血が骨盤内に固着しているため、漢方薬で塊を溶かす作業も並行するのが現実的です。

Q. 食事で気をつけることはありますか

A. ①冷たい飲食物を避ける、②悪い油(オメガ6)を減らす、③青魚や亜麻仁油(オメガ3)を増やすの3点が基本です。プロスタグランジンの原料を減らすことで、生理痛そのものが変わります。

まとめ:原因タイプを知れば根本改善が見えてくる

子宮内膜症の原因は西洋医学では「不明」とされますが、漢方では「瘀血」と3タイプの体質で明確に読み解けます。

  • 本質: 子宮内膜症は「行き場を失った瘀血の塊」
  • 3タイプ: 冷え(寒凝)・ストレス(気滞)・エネルギー不足(気虚)
  • 現代女性: 「冷え+ストレス」「冷え+気虚」の複合が多数派
  • 対策: 漢方薬で瘀血を流し、養生で「瘀血を作らない体」へ
  • 目安: 効果実感は3〜6か月、根本改善は1年以上

原因が分かれば、対策は必ず立てられます。 れいわ漢方薬局では、初回1時間のヒアリングであなたの瘀血タイプを丁寧に見極め、最適な漢方薬と養生プランをご提案しています。「なぜ私が内膜症になったのか」――その答えを、一緒に見つけにいらしてください。

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執筆者 濵田篤秀(薬剤師)

執筆者:濵田 篤秀

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